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教員採用試験の基礎知識

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[教職教養]傾向と対策

出題傾向

近年の教職教養は、(1) 教育原理、教育心理、教育法規、教育史の各出題領域の基本的な分野、(2) 教育改革に関連する答申・報告、(3) いじめや不登校など具体的な指導事例 などから出題される傾向にあります。各出題領域と頻出事項(過去5カ年の全国出題傾向を分析したもの)は表の通りです。

<教育原理>

出題領域 頻出事項
教育の意義 教化・訓育・陶冶、教育の必要性
教授・学習理論 プログラム学習、発見学習、完全習得学習
教育課程・学習指導要領 総則(教育課程編成の一般方針、総合的な学習の時間)、小中高の特徴、変遷と各年版の特徴
道徳教育 目標および内容、道徳の時間の指導
特別活動 目標および内容(学級活動、児童会活動、学校行事)
学習指導 討議法・講義法・実習法、チームティーチング
生徒指導 意義・原理、進路指導、具体的事例(いじめ、不登校、暴力行為、喫煙、非行)、教育相談
特別支援教育 意義、指導形態(統合教育、交流教育、訪問指導、通級指導)、指導法(高機能自閉症、LD、ADHD)、教育課程(基準、自立活動)
同和・人権教育 都道府県同和教育基本方針、歴史、同和対策審議会答申
社会教育 定義(教基法12)、行政の任務(教基法12-2、施設)
生涯学習 理念(教基法3)、リカレント教育、生涯学習振興法
学校・学級経営 教育課程の編成、教育指導・校務分掌、学校評議員
教育時事 近年の教育改革の動向、中央教育審議会・教育課程審議会などの主要な答申、文科省調査研究協力者会議の報告書、文部科学白書、教育統計

<教育心理>

出題領域 頻出事項
発達 発達段階(ピアジェ、エリクソン、フロイト、ハヴィガースト)、発達期の特徴、遺伝と環境
学習理論 パブロフ、ワトソン、ソーンダイク、スキナー、ケーラー、トールマン
学習 忘却曲線、学習曲線、学習の転移、レディネス
性格と適応 性格の理論(類型論、特性論、力動論)、カウンセリング、性格検査(投影法、作業検査法)、心理療法、PTSD
教育評価 絶対・相対・形成的・診断的評価、ポートフォリオ評価、ピグマリオン効果、ハロー効果
学級集団 ソシオメトリックテスト、ゲス・フー・テスト

<教育法規>

出題領域 頻出事項
教育の基本理念 教育を受ける権利、教育の機会均等、 教育の理念、目的、方針
学校教育 学校の範囲、 学校の設置者、義務教育、政治教育、宗教教育、教育行政、目的・目標(幼小中中等高)
学校の管理と運営 学校の設備、学級編制、教育活動の日程(授業の終始時刻)、環境衛生・安全・給食(学校保健の目的、学校保健安全計画)、教科書(使用義務・副教材、採択、著作権の制限)、学校評議員制度、職員会議
児童・生徒 就学の義務、懲戒と体罰(懲戒、出席停止)、健康診断、表簿の保存期間、 児童虐待防止法、いじめ防止対策推進法
教職員 職員会議(校長・教員)、教員免許状、教員の研修(研修、研修の機会、初任者研修)、全体の奉仕者、服務、分限と懲戒、教育委員会
その他 世界人権宣言、児童の権利宣言、児童の権利条約

<日本教育史>

出題領域 頻出事項
古代(飛鳥・奈良・平安) 聖徳太子、大学寮・国学、空海
中世(鎌倉・室町) 金沢文庫、足利学校
近世 藩校、私塾・家塾(藤樹書院、古義堂、適塾)、寺子屋、思想家(貝原益軒)
近代(明治・大正・昭和) 明治(法制史、人物・思潮)、大正新教育運動
現代(戦後) 占領下での教育、教育改革の動き

<西洋教育史>

出題領域 頻出事項
古代〜近世 ソクラテス、人文主義、宗教改革、実学主義
近代 啓蒙主義(ルソー、ペスタロッチ)、児童中心主義(フレーベル、エレン・ケイ、モンテッソーリ)、ヘルバルト、コンドルセ、ナトルプ、デューイ、キルパトリック、パーカースト
現代 アメリカの教育改革

実施問題

1. 学習指導要領 次の文は、平成20年版小学校学習指導要領の「総則」の一部である。(  )に適語を入れよ。

道徳教育は、教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭、学校、その他社会における具体的な生活の中に生かし、豊かな心をもち、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた( A )と( B )を愛し、個性豊かな文化の創造を図るとともに、( C )を尊び、民主的な社会及び国家の発展に努め、( D )を尊重し、国際社会の平和と発展や環境の保全に貢献し未来を拓く主体性のある日本人を育成するため、その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。


2. 教育原理  学習の方法等に関する次の文のうち、正しいものを選べ。

  1. 経験学習とは、教科学習に取り入れられることはなく、学級活動やクラブ活動等の特別活動の場で人間関係を改善し、子ども全員に話合いを積極的に行わせる学習のことである。
  2. 単元学習とは、子どもの主体的活動に照らしての経験のまとまりを基盤とする生活単元を含まず、認識過程に照らしての教材のまとまりを基盤とする教材単元における学習のことのみを指すものである。
  3. 問題解決学習とは、子どもたち自身が、社会生活の中で生じた疑問や問題点を自らの問題として受け止め、解決しようとする主体的な学習のことである。盻発見学習とは、子どもが知識を獲得する際に、その知識は教師から与えられ、与えられた知識の中で子どもは、理解を深めるため、時間や労力をかけずに行うことができる学習のことである。
  4. 系統学習とは、既成の言葉や知識の獲得を第一義とする教育に対抗して、子ども自らの直接的あるいは間接的な経験を通した学習のことである。

3. 教育心理  次の心理療法とその主唱者の組み合わせのうち、誤っているものを選べ。

  1. 来談者中心療法―ロジャース
  2. 論理療法―エリス
  3. フォーカシング―ジェンドリン
  4. マイクロカウンセリング―アイゼンク
  5. 心理劇(サイコドラマ)―モレノ

4. 教育法規  次の文のうち、校長の職務として正しいものを選べ。

  1. 学期および夏季、冬季、学年末等の休業日を定める。
  2. 在籍する児童・生徒の学年の修了および卒業を認定する。
  3. 使用する教科書を採択する。
  4. 性行不良であって他の児童・生徒の教育に妨げがあると認められる児童・生徒に対して出席停止を命ずる。
  5. 小学校または特別支援学校小学部への就学に当たっての健康診断を行う。

5. 教育史  次のうち、著者と著書の組み合わせとして誤っているものを選べ。

  1. イリイチ『脱学校の社会』
  2. アリストテレス『ニコマコス倫理学』
  3. ブルーナー『教育の過程』
  4. デュルケム『児童の世紀』

6. 教育時事
次の文は平成25年9月28日に施行された「いじめ防止対策推進法」にあるいじめの定義である。(   )内に入る適語の正しい組み合わせを選べ。

児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と( A ) の( B )関係にある他の児童等が行う心理的又は( C )的な( D )を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が( E )苦痛を感じているものをいう。

(1) A一定  B人間  C身体的  D攻撃  E精神的な
(2) A一定  B人的  C物理的  D影響  E心身の
(3) A特定  B人的  C身体的  D攻撃  E精神的な
(4) A特定  B人的  C物理的  D影響  E心身の
(5) A一定  B人間  C物理的  D攻撃  E心身の

<解答>
 1. A:我が国 B:郷土 C:公共の精神 D:他国
 2. (3)
 3. (4)
 4. (2)
 5. (4)
 6. (2)



受験対策

教育時事を中心に一般常識的な問題を数多く出題するところもありますので、受験県の出題傾向をよくつかんでおきましょう。一般的には、教育原理、教育心理、教育法規、教育史、教育時事の各ジャンルからバランスよく基本的な問題が出される傾向にありますので、これらの基礎的な知識を問題集などで確実に身に付けておくことが大切です。

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