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教員採用試験の基礎知識

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[論作文試験]傾向と対策

「筆記による面接試験」ともいわれ、教師としての資質・適性、指導力、教職への情熱などが評価されます。出題テーマは「教育論」「教師論」「生徒指導・学習指導」「抽象題」などに大別されます。具体的には、「完全学校週5日制によるゆとり教育と学力低下の問題」「総合的な学習の時間への具体的な取り組み」「基礎・基本の定着」「分かる授業」「個性を生かした教育」「心の教育」「情報化の光と影」「確かな学力」など教育改革に関するテーマが近年よく課されています。制限字数は800〜2000字、時間は40〜90分といったところが一般的です。

評価のポイントは、▼文章力=テーマに即した文章が書かれているか/客観的に論理的に述べられているか/構成や論の進め方はどうか/自分の考えを自分自身の言葉で明確に述べているか、▼人物・適性=個性・創造性が感じられるか/教師としての適性や知識はあるか/一般論ではなく自分自身の体験等をもとに書かれているか、▼国語力=誤字・脱字・送り仮名の誤りや接続語の用法に誤りはないか/文法的に正しい文章か/句読点の用法が適切か――などです。

論作文対策は、教員試験問題集等で模範答案を自分なりに分析するところから始めましょう。あとは、過去の出題テーマについて、実際に書いてみることしか上達の道はありません。課されたテーマに正対し、自分の考えを正確に表現できるようひたすら練習します。「書く」ことにより、自分の教職観がしっかりと身に付いてきます。

誤字・脱字や文字の乱れは、論作文の内容を評価される前に、教師として不適格と判断されてしまいます。教職への情熱を行間ににじませられるよう、誠意をもって丁寧に書く習慣をつけましょう。


実施問題(2015年度試験)

●小学校
児童にとって魅力ある小学校の学級担任とは、どのような学級担任ですか。また、児童にとって魅力ある小学校の学級担任になるために、あなたが取り組んでいくことは何ですか。具体的に述べなさい。
(新潟市1次・60分・800字)

●中学校
あなたが担任している1年2組では、6月に入り生徒同士のけんかやトラブルが絶えません。また、乱暴な発言も多く、学級は落ち着きのない状態が続いています。そこであなたは、「生徒が自ら、思いやりの心があふれる学級を目指すようになってほしい」と考えました。担任としての考えや思いを、学級通信を使って生徒に伝えるつもりで書きなさい。
(相模原市1次・45分・字数制限なし)

●高校
新しい学習指導要領(高等学校においては平成25年度入学生から年次進行)では、知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスが重視されている。あなたは、これらのことにどのように取り組みますか。これらのことがなぜ重視されるのかにも留意しながら、教科指導とその他の教育活動の両面から、具体的に論じなさい。
(京都市2次・60分・1200字)

●特別支援学校
特別支援教育においては、自立と社会参加に向け、一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育を推進する教育を推進することが求められています。このことを踏まえ、障害のある幼児児童生徒の地域生活を将来にわたって豊かにするための取組みについて、あなたの考えを600字以上825字以下で具体的に述べなさい。
(神奈川県1次・45分・600〜825字)

●養護教諭
あなたが着任した学校の地域で感染性胃腸炎の集団発生がみられ、校長から感染性胃腸炎の感染予防及び感染拡大防止への対策を講じるよう指示がありました。あなたは、どのように対応しますか。具体的に書きなさい。
(新潟県1次・60分・800字)

●教職経験者特別選考
次の事例を読んで、問いに答えなさい。

    あなたは、小学校2年生の担任になりました。担任になってみると、クラスに字を書くのが苦手なA君がいることがわかりました。平仮名を書くのがやっとという状態で、片仮名や漢字はほとんど書くことができません。平仮名や片仮名、1年生程度の漢字ならば何とか読むことはできます。文字を書くのが苦手なためか、学習への意欲を失いがちで、授業のじゃまをするような言動も見られます。音読やドリルなどの家庭学習はやってきたことがありません。

上の事例について、あなたは学級担任として、どのように対応しますか。601字以上800字以内で、具体的に述べなさい。
(静岡市1次・60分・601〜800字)

●社会人特別選考
次の文章を読んで、あなたのこれまでの職歴を通じて得られた経験を踏まえて、あなたが目指す教師の在り方を1200字〜1800字で述べよ。
(愛知県1次・120分・1200〜1800字)

    居座っていて人材を求めることは不可能である。
    優秀な社員をつくり出すためには、まず経営者が自分の姿勢を正すということをもってはじめなければならない。
    己を磨き、人間完成の世界にすこしでもつとめて精進する、そしてそれがいくらでもかなう時に、期せずしてよき人とのつながりができてくる。
    つながりのできることは、すなわち人材を呼ぶことにほかならない。
    よき人の周囲に、よき人材の蝟集することは洋の東西を問わず時代のどの歴史をみてもよくこれを証している。なかなかむずかしいことである(早川徳次著「私の考え方」)。
    〔注〕「蝟集」…多くのものが集まること。



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