時事通信出版局

つぶやく編集者

嫌いなことばたち①

COLUMN vol.1

少し前ですが、都内の大学であった三浦しをんさんと原武史さんの対談を聞きに行きました。
とっても楽しいお話で、原さんは自著がアマゾンで「星一つ」なんかなっていると、頭にきて「このレビューが参考になりましたか」に「いいえ」のボタンを押しまくるとかおっしゃっていて、「売れっ子でも気にするんだなあ」と思いました。
会場から質問が出ました。「一番嫌いな日本語は何ですか?」。
しをんさんは少し迷っていて、黙った後
「『ほっこり』かなあ」
「あと『すてきな雑貨たち』とか『カレシさん』とかイヤですね」
原さんは
「『…でご満悦』というのがイヤだな」。
しをんさんの言った「雑貨たち」のような事例。「なんでも擬人化」。「とんでも擬人化」というのがちょっと流行っているみたいでぼくも嫌いです。


妻の話です。
洋服を選んでいて、ハンガーにかかっているのをちょっと触ると
「これカワイイですぅ。わたしも買っちゃったんですぅ。この子たちもカワイイんですぅ」
付けまつげピラピラのお姉さんが、ネイルの指をピーンと立てて、洋服をつまむようにして持ってくる。
「この子とこの子と合わせるとカワイイですよ。ワタシもこれ色違いでそろえたんですぅ。この子たちも合わせてやるととってもカワイイいですぅ」。
買うかどうか悩んでいると。
「かわいいですよねぇ。ほんとうに」。
妻は値段が決してカワイくないと思い買わずに帰ったそうです。(続く)

COLUMN vol.2