2018.07.23

テーマ3 道徳教育

出る理由

2018年4月から、「特別の教科 道徳」が小学校で全面実施された(中学校は2019年4月から全面実施)。当然、各自治体は、教員志望者が「特別の教科 道徳」の指導に関する知識を持ち合わせているか、チェックしたいと考えている。論作文や面接において問われる可能性が高く、ポイントをしっかりと理解しておきたい。

道徳教育の「目標」から回答

学習指導要領に示されている「特別の教科 道徳の「目標」は、試験でも頻出の重要箇所です。教員が実践すべき内容でもあるので、できればこの部分は暗記しておくか、線を引いた重要用語だけでも覚えておきましょう。
特に重要なのは、「特別の教科 道徳」では、教員が特定の価値観を子供たちに教えるのではなく、子供たちが議論を通じて、道徳的諸価値について考えるということです。
「考え、議論する道徳」というは、道徳教育で最も重要な考え方の一つですので、ぜひ回答に盛り込みたいものです。

「道徳教育」と「特別の教科 道徳」は別物

子供たちに道徳性を身に付けさせるためには、頭で考えたり、言葉で伝えたりするだけでなく、実際に体験し、学ばせる必要があります。そのため、学習指導要領では、「特別の教科 道徳」の「指導計画の内容の取扱い」においては、「体験活動」を生かすようにすると示されています。体験活動の具体策としては、「集団宿泊活動」「ボランティア活動」「自然体験活動」「地域の行事への参加」などが挙げられます、その際、家庭や地域社会と連携・協働すると、より高い効果を発揮できることも押さえておきたい視点です。

「道徳教育」と「特別の教科 道徳」は別物

論作文や面接で道徳について問われた際、「道徳教育」と「特別の教科 道徳」のどちらについての質問なのか、しっかりと見極めて回答する必要があります。前者は、ほかの教科や特別活動、総合的な学習時間などを含め、日々の教育活動全般を通じて行うものです。後者は、その要となる授業の一つです。

「テーマ4 チーム学校」以降は、本誌『教員養成セミナー2018年9月号』をご覧ください!