2019.05.23

試験に出る教育法規 スッキリ解説! 第10回・地方教育行政の組織及び運営に関する法律

法律用語のモヤモヤにはワケがある! 試験に出る教育法規 スッキリ解説!

難解な教育法規の用語には「訳」がある!
なぜ、そんなモヤモヤする「言い方」をしているのか、分かりやすく解説します!

大綱の策定等

スッキリ解説1

 「大綱」とは,教育基本法第17条第1項に基づき策定される国の教育振興基本計画の基本的な方針を参酌して,地方公共団体の長(=首長)が定めるものです(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第1条の3)。大綱は,地方公共団体の教育,学術及び文化の振興に関する総合的な施策について,その目標や施策の根本となる大まかな「方針」を定めるもので,詳細な施策の策定が求められているものではありません。なお,首長は,大綱を定め,またはこれを変更しようとするときは,「総合教育会議」において協議するものとされています(同法第1条の3第2項)。

スッキリ解説2

 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第1条の3第4項では,同条第1項に規定する首長による大綱の策定権限は,第21条に規定する教育委員会の職務権限に属する事務を管理・執行する権限を首長に与えるものではないということを確認的に規定しています。つまり,教育委員会に属する教育事務の管理・執行権限は教育委員会にあり,大綱の策定権限を持つ首長であっても,その権限を侵すことはできないということです。大綱の策定権限を首長に置く一方,大綱を基に行われる教育事務の最終的な執行権限を教育委員会に留保することで,政治的中立性を確保しているのです。

総合教育会議

スッキリ解説1

 「総合教育会議」は,地方公共団体の長が,①大綱の策定,②教育条件の整備等の重点的に講ずべき施策,③児童生徒等の生命・身体の保護など緊急の場合に講ずべき措置について,協議・調整を行うために設けられるものです(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第1条の4第1項)。総合教育会議は,地方公共団体の長と教育委員会により構成され(同法同条第2項),地方公共団体の長が招集します(同法同条第3項)。