2018.12.25

「巻頭スペシャル 出るとこグラフ」の見方

巻頭スペシャルでは、編集部が2018年夏実施試験を分析し、出題傾向が一目で分かるグラフにしました。このグラフを以下のような手順で見ると、どの分野がどれだけ出ているのかを把握できます。

見方① 円グラフで2018年夏実施試験の各分野の頻出領域をつかむ

 教員採用試験には、大きく分けて、毎年よく問われる「定番」のトピックと、その時々で話題になっていてよく問われる「流行」のトピックがあります。試験対策をするには、まず、その「定番」と「流行」について、把握しておく必要があります。
 「巻頭スペシャル 出るとこグラフ」では、まず円グラフを見て、2018年夏実施試験において突出して出題の多い領域に注目してください。そこが、「定番」もしくは「流行」ということになります(その領域が「定番」と「流行」のどちらに当たるのかは、「『オール自治体 出題トレンド』の見方」で解説します)。例えば、教育原理であれば、「平成29・30年版学習指導要領」「特別支援教育」「学習指導」「人権・同和教育」の出題がトップ3です。これらは、「近年流行」もしくは「毎年定番」の領域で、2019年夏実施試験では、どの自治体でも問われる可能性があるということです。必然的に、対策の優先順位は上げていく必要があります。

見方② 棒グラフで頻出領域の中での出題傾向を探る

 円グラフで頻出領域を確認したら、次に棒グラフを見て、頻出領域の中で、どの項目の出題が多いのか・少ないのか、といった傾向を把握していきます。その際目安になるのは、その分野の出題数の平均値を示した赤いラインです。
 例えば、教育原理の出題の31.3%を占める「平成29・30年版学習指導要領」の場合、8つの項目があります。このうち、平均値を大きく超えて出題されているのが、「総則(小中)」(出題数37)です。それ以外の項目は、「特別の教科 道徳」(同10)、「特別活動」(同8)の出題が目立つ程度です。そのため、教育原理の中で出題が多い平成29・30年版学習指導要領については、「総則(小中)」の対策を優先し、その他「特別の教科 道徳」「特別活動」に注意すべきことが分かります。
 同じように、教育原理の20.2%を占める「特別支援教育」を見ていきます。特別支援教育では、「障害の種類」「指導の形態」を除いて、いずれの項目も平均値近く、もしくは超えて出題されています。このため、特別支援教育については、広くまんべんなく、対策が必要になるということが分かります。