2025.12.26

教育ニュース

公立小教員採用2.0倍で最低更新 全体でも初の3倍割れ―25年度

【教育ニュース】2025年度の採用試験で公立小学校教員の競争率が前年度の2.2倍を下回り、統計が残る1979年度以降、過去最低の2.0倍になったことが12月25日、文部科学省の採用試験実施状況に関する調査で分かった。中学、高校などを合わせた全体の競争率も2.9倍と、初めて3倍を割り込んだ。
倍率低下は、教員の大量退職に伴い採用人数が増えていることも一因。ただ、それ以上に受験者数が大きく減少しており、教員の成り手不足に歯止めがかかっていない。

調査は、都道府県と政令市の教育委員会などを対象に実施。小学校の競争率が最も低いのは1.1倍の秋田県で、全体では富山県が1.8倍で最も低かった。中学校の競争率は3.6倍(前年度4.0倍)、高校は3.8倍(同4.4倍)と、いずれも過去最低を更新した。
採用者総数は前年度比954人増の3万7,375人で、受験者総数は同7,059人減の10万9,123人。うち、小学校では採用者数が同285人増の1万7,078人、受験者数は同2,025人減の3万4,434人だった。

文科省は志望者を確保するため、教員の働き方改革を加速させる方針。各教委には、採用試験の時期を早めたり、複数回実施したりすることで、受験しやすい環境づくりを呼び掛ける。


公立小教員採用2.0倍で最低更新 全体でも初の3倍割れ―25年度(時事ドットコム)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025122500482&g=soc

【参考】文部科学省:令和7年度(令和6年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況等について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/senkou/1416039_00013.html