栃木県教育委員会は4月7日より、令和5(2023)年度(令和4年=2022年実施)栃木県公立学校新規採用教員選考試験の選考要項の配布(ダウンロード)を開始し、あわせて電子申請による出願手続を開始した。
栃木県の1次試験は7月9日(土)に実技試験(中高の音楽と保健体育、中学美術の受験者)、10日(日)に学力試験(筆記試験)を実施。2次試験は8月19日(金)に作文と集団討論、20日(土)21日(日)に個人面接、22日(月)に実技試験(中高の家庭・英語、中学技術、高校の情報・機械、特別支援学校の受験者)を実施する。結果の発表は1次が8月2日(火)ごろ、2次は10月中旬頃の予定となっている。
今回の試験より出願受付の方法が、電子申請による出願手続と願書等の必要書類を郵送する2段階方式に変更されており、電子申請による出願手続期間は5月10日(火)まで、郵送による書類受付期間は4月21日(木)〜5月10日の消印有効となっている。
今年度の募集人員は小学校・中学校で計300名(前年度募集人員400名)、高校50名(同60名)、特別支援学校40名(同40名)、養護教諭は小・中学校と高校及び特支でそれぞれ若干名(同若干名)となっている。
このほか、別枠として小学校における英語教育に係る特別選考(英語の免許による一部試験の免除)で小学校30名程度、特別支援学級担当等の経験により一部試験を免除した選考で小学校・中学校の全教科併せて15名程度を募集する。
なお、前年度試験で募集のあった高校の「書道」「電気」「建築」については、今年度は募集の対象外となっている。
出願方法以外での、今年度の採用試験での主な変更点は下記の通り。
①受験資格に係る年齢制限の撤廃
これまでは、一部の特別選考を除き受験資格に45歳未満という年齢制限を設けていたが、全ての募集区分・教科・科目において受験資格に係る年齢制限を撤廃し、60歳未満(昭和38〈1963〉年4月2日以降に生まれた者)とする。
②小学校(特別支援学校小学部)学力試験の内容の変更
小学校の専門試験について、これまでは「必須4教科(国語・社会・数学・理科)+音楽・美術・保健体育・家庭に関する専門科目から1科目を選択」となっていたが、令和5年度試験からこれまで必須であった「国語」「社会」「数学」「理科」に加え、選択科目だった「音楽」「美術」「保健体育」「家庭」も必須とした上で、新たに「英語」に関する専門科目も必須とする。
③特別選考に「情報」を追加
「特定の資格や経歴による一部試験を免除した選考」の募集教科に「高校情報」を追加する。対象となるのは、独立行政法人情報処理推進機構が実施する情報処理技術者国家試験に合格した者(※)のうち、情報システムの開発、保守、又は運用に関わる職に、3年以上の実務経験のある者(実務経験は令和5(2023)年3月31日までに常勤として勤務した又は勤務する通算の年数とする)。
(※)対象となる資格:基本情報技術者、応用情報技術者、ITストラテジスト、システムアーキテクト、プロジェクトマネージャ、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト、エンベデッドシステムスペシャリスト、ITサービスマネージャ、システム監査技術者、情報処理安全確保支援士
④加点制度の変更
・小学校または中学校の志願者で、小学校教諭普通免許状と中学校教諭普通免許状の両方をすでに取得あるいは令和5年3月31日までに取得見込み確実の者を対象に、1次試験の専門科目に5点を追加する。
・高校の志願者(情報を除く)で、情報の普通免許状をすでに取得あるいは令和5年3月31日までに取得見込み確実の者に対する加点について、これまでの5点から10点に引き上げる。なお、この制度を利用して合格した者については受験した教科以外に「情報」の授業を担当することもあると明記している。
栃木県教育委員会・令和5(2023)年度栃木県公立学校新規採用教員選考試験要項等のダウンロード
https://www.pref.tochigi.lg.jp/m03/saiyou/r05saiyoushikendl.html