2023.12.06

教育ニュース

「読解力」躍進、日本3位 22年、理数系もトップ水準―コロナ後初、OECD学力調査

【教育ニュース】経済協力開発機構(OECD)は5日、81カ国・地域の15歳(日本は高校1年)約69万人を対象に実施した2022年の国際学習到達度調査(PISA)結果を公表した。
全3分野のうち、日本は「読解力」が前回18年調査で過去最低だった15位から過去最高の3位に躍進した。

学力調査は3年ごとに行われているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期され、流行後の初めての調査となった。教育への影響が懸念されていたが、前回5位だった「科学的応用力」と、6位だった「数学的応用力」はいずれも15年調査と並ぶ最高の2位、5位に上がり、世界トップレベルを維持した。
多くの国で学力が下がった一方、日本は一定水準を維持しており、OECDは「他国に比べてコロナ下の休校期間が短かったことなどが影響した可能性がある」と指摘。文部科学省は、主体的・対話的で深い学びを目指す現行の学習指導要領を踏まえた授業の改善が進み、タブレット端末が1人1台配布されて使用に慣れるなど「複合的な影響が考えられる」とした。
平均得点は前回と比べ3分野全てで上昇した。数学536点(9点増)、科学547点(18点増)と、いずれも12年調査と並び最高点。読解は516点(12点増)で、前回調査でOECD加盟国平均より正答率が低かった「情報を探し出す」といった問題を含め全体的に微増傾向だった。



「読解力」躍進、日本3位 22年、理数系もトップ水準―コロナ後初、OECD学力調査(時事ドットコム)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023120500931&g=soc

OECD生徒の学習到達度調査(PISA2022)(国立教育政策研究所ホームページ)
https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/index.html#PISA2022