静岡県教育委員会は、1月8日よりホームページで令和７年度静岡県公立学校教員募集案内および静岡県公立学校教員採用選考試験要項の配布を開始した。

静岡県の教員採用試験については試験日程の早期化に伴い、１次試験については全国で一番早い、5月11日（土＝全校種）と12日（日＝高校、特支のみ）に実施する（同じ県内で県とは別に採用試験を実施する静岡市、浜松市と同日程）。
また、２次試験については、Webによる適性検査を6月10日（月）〜17日（月）、面接試験および実技試験（実技は中学と高校の一部の教科(※)のみ）を6月29日（土）30日（日）に実施する。なお、悪天候等で実施できなかった場合の予備日として、１次試験は5月18日（土）、２次試験は7月6日（土）7日（日）を予備日に設定している。
（※高校の実技実施教科については美術と保健体育は１次試験で、家庭と英語は２次試験で実施。中学校の実技実施教科については後述）
合格発表は１次が6月10日（月）正午以後、２次は8月9日（金）正午以後の予定。
また、出願期間は1月15日（月）午前8時〜3月4日（月）午後5時まで、電子申請での受付となる（なお、特別選考等に関する証明書類等は3月11日〈月〉までに、加点に関する証明書類等は4月26日〈金〉までに別途郵送する）。
試験の早期化に伴い、出願期間等も大幅に前倒しとなっているため、注意が必要となる。

今年度の採用見込者数は小学校200名（前年度採用見込数200名）、中学校100名（同100名）、高校110名（同100名）、特別支援学校100名（同100名）、養護教員9名（同9名）、栄養教員2名（同2名）で、高校で10名増となった以外は前年度と同数を見込んでいる。また、一般選考とは別に選考を行う障害者特別選考では10名程度の採用を見込んでいる（採用見込数は全体数に含む）。

今回の試験での主な変更点は下記の通り。
①小学校および特別支援学校小学部を対象に、新たな選考区分として「しずおか未来創造枠」（自己推薦枠）を設ける。
「静岡県の公立学校教員を第１志望として令和７年４月１日付で勤務できる者で、未来を担う児童生徒等の育成に対する熱意とビジョンを具現化していく力量を持った者」を対象とした選考で、この募集枠については、一般選考及び特別選考との併願が可能となる（ただし「大学院修士課程の特例」を希望する場合には「しずおか未来創造枠」への出願は不可）。
試験内容については一般選考及び各特別選考での試験項目と同じで、電子申請での出願時に「しずおか未来創造枠」を選択し、自己推薦用紙を１次試験の当日（5月11日）に持参する（特別選考により１次試験免除の場合は自己推薦用紙を郵送で提出）。また、２次試験での個人面接については、自己推薦用紙を加味した面接に基づき総合的に選考する。
なお、小学校と特別支援学校の選考に際しては、まず「しずおか未来創造枠」を志願した者の中から合格者（小学校全体での採用見込数のうち30名程度および特別支援学校全体での採用見込数のうち小学部で20名程度）を決定し、次に「しずおか未来創造枠」による合格者を除いたすべての志願者を対象に全体の合格者を決定することになる。

②２次試験で全校種で実施する適性検査をWebによる実施に変更する（１次試験の合格発表後、6月10日〜17日に実施）。

③小学校、中学校、養護教員、栄養教員については、１次試験の２日目に実施していた面接試験を取りやめるとともに、２次試験での面接試験を「個人面接のみ」とし、集団面接を廃止する。また、中学校で実施している実技試験（音楽・美術・保健体育・技術・家庭・英語で実施）を、１次試験から２次試験での実施(※)に変更する。これに伴い、小学校、中学校、養護教員、栄養教員の１次試験の日程は、筆記試験の１日のみとなる。
（※特別選考による１次試験免除者のうち実技を実施する教科の受験者については、２次の実技試験も免除となる）

④「教職経験者を対象とした選考」の出願要件のうち「実務経験」にかかる期間について、育児休業取得者については育児休業の期間も実務期間に加算できるようになる（育児休業以外の休業・休職の場合には実務期間には含めない）。
また、栄養教員については、静岡県内の国公立学校で「臨時的任用職員として令和５年度に栄養教諭の勤務実績を有し、直近の過去５年度で通算36ヶ月以上の勤務、または過去３年度で通算24ヶ月以上の勤務が見込まれる者または勤務した者」についても、教職経験者を対象とした選考の対象とする。

⑤教科専門試験（専門教養）の加点対象として、下記の項目を追加する（カッコ内は対象となる校種と加点点数）
・「公認心理師」または「臨床心理士」の資格取得者（小学校、中学校、特支、養護＝5点）
・中学校教諭普通免許状のうち「美術」「技術」「家庭」の免許状保有者（取得見込みを含む）（小学校＝5点）
・ポルトガル語またはスペイン語に関する資格等の所有者（高校＝3点、特支＝5点）※小学校、中学校、養護ではすでに加点対象（5点）となっている。

⑥高校の募集教科として、前年度に募集のなかった理科の「地学」、芸術の「美術」、水産の「栽培」を今年度は募集する。なお、高校「美術」の実技試験は１次試験で実施する。


静岡県教育委員会では、あわせて、英語科・国際科等を設置する県立高等学校において高い英語運用能力を有し幅広く国際社会で活躍できる人材を育成することを目的とした、ネイティブ英語教員採用選考試験の募集要項も公表した。
おもな受験資格は、1964年4月2日以降に生まれた方で、①英語が母国語又は公用語であること　②大学又は大学院（短期大学を除く）を卒業（修了）し、学士以上の学位を取得していること　③学校教育法第１条に規定する高等学校において、2024年3月31日までに通算２年（24月）以上の勤務実績を有すること（外国語指導講師としての勤務を含む。 休職期間は含まない）　④教員の職務を行う上で必要とされる日本語の能力を有すること　などとなっている。なお、教員免許の有無及び国籍は問わないが、高等学校教諭免許状「外国語（英語）」を保持していない場合は、特別免許状を取得する必要がある。
１次試験は5月11日（土）に書類選考、課題作文（※日本語または英語）、個人面接（※日本語）を実施。２次試験は6月29日（土）と30日（日）に個人面接（※日本語）、集団討論（※英語）、模擬授業（※英語）を実施する（※カッコ内は使用言語）。
出願は日本時間の1月15日（月）午前8時〜3月4日（月）午後5時までで、原則として電子申請での受付となる。また、別途「ネイティブ英語教員採用選考試験面接シート」「日本の高等学校における勤務歴証明書」「大学の卒業証明書」を3月11日（月）までに郵送で提出する必要がある。
合格発表は１次が6月10日（月）、最終の合格発表は8月9日（金）の予定で、募集人数は若干名となっている。



静岡県教育委員会・令和７年度静岡県公立学校教員募集案内・選考試験要項
https://www.pref.shizuoka.jp/kodomokyoiku/school/kyoiku/1003764/1003767/1003793/1003888/1059490.html

静岡県教育委員会・2024年静岡県立高等学校ネイティブ英語教員採用選考試験の出願開始について
https://www.pref.shizuoka.jp/kodomokyoiku/school/kyoiku/1003764/1003767/1003793/1003888/1059491.html