文部科学省は20日、タブレット端末などを活用した「デジタル教科書」に関し、視覚障害などで通常の学習が困難な小中高校生は、教育課程の全てで使用できるようにする方針を固めた。
22日召集の通常国会に、学校教育法など関連法の改正案を提出。2019年4月の施行を目指す。
文科省は、紙の教科書と同一の内容をデジタル化したデジタル教科書を、次期学習指導要領の全面実施が始まる20年度に本格導入する方針。
現行法では、小中高校では紙の教科書を使わなければならないが、法改正でデジタルとの併用を認める。
さらに、視覚障害や発達障害などで通常の紙の教科書を使った学習が困難な児童生徒で、文字の拡大や音声の読み上げなどの機能によって負担を軽減させる必要がある場合は、紙の教科書を併用しながら、教育課程の全てでデジタル教科書を使えるようにする。
特別支援学校などで使用が認められている教科書以外の図書についても、デジタル化した教材を使用可能にする。
一般の児童生徒は、紙の教科書を主に使用しながら、教育課程の一部を学ぶ際、デジタル教科書で代用できる形になる。