2020.12.11

教育ニュース

9割が理科「楽しい」 小4、男女で得点差―国際学力調査

2019年の国際数学・理科教育動向調査で、小学4年の理科の平均点は前回より7点ダウンしたものの、前々回を3点上回り、長期的には上昇傾向にある。「理科の勉強が楽しい」と答えた児童も9割を超えた。

前回15年の調査で、小4理科は569点と過去最高をマークした。寺本貴啓・国学院大准教授(理科教育学)は「前回は上位層の得点が急に上がっており、解きやすい問題があった可能性がある」と分析する。
国際学力調査に詳しい耳塚寛明・青山学院大特任教授(教育社会学)は「小4理科の得点は下がったものの、過去2番目に良い成績。人口の多い国で、世界トップランクを維持していることに注目すべきだ」と評価した。
今回の調査で、「理科の勉強が楽しい」と回答した小4は92%、「理科は得意」が86%と、いずれも前回より2ポイント増加した。寺本准教授は「アクティブ・ラーニングの意識が教師側に高まり、子どもが主体的に取り組む機会がより増えたためでは」と指摘した。
一方、得点は小4では女子の方が高いのに、中2は男子が上回った。算数と数学では男女差が見られず、耳塚教授は「研究者に占める女性の割合の低さにもつながっている可能性があり、詳しい分析が必要だ」と話している。



https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120801051&g=soc