2023.01.24

採用試験関連

東京都 令和5年度試験(2023年実施)における採用選考方法の変更点を公表。大学3年次から筆記の一部が受験可能に

東京都教育委員会は1月20日、「令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)における選考方法の見直しについて」として、令和5年度(2023年度)試験における採用選考方法の変更点(概要)を公表した。
変更点については、先に公表された「教員確保策充実の方向性について」で取り組み案として示されていた「大学3年次での前倒し受験」や「社会人特例選考の年齢要件の緩和」、「途中退職をした東京都の教員経験者のカムバック採用」などが実施されるほか、2次選考での「集団面接」の廃止も公表されている。

今回公表された変更点(概要)は以下のとおり。
①大学3年生等の前倒し:
採用選考の勉強や教育実習など、多くの準備が求められる4年生の負担を軽減するのを目的として、大学3年次に前倒しして1次選考の「教職教養」と「専門教養」を受験できるようにする。3年次の選考において、一定以上の点数を取った者を「選考通過者」とし、選考通過者は翌年度(大学4年次)に「論文」選考を受験し、合格者には2次選考を実施する。
対象として「①大学3年生等(大学のほか、短期大学、大学院、専門学校などを想定)で令和6年度(2024年度)に卒業する見込みがある者」「②受験に必要な免許状を令和6年4月2日から令和7(2025)年4月1日までに取得見込みの者」「③昭和60(1985)年4月2日以降に出生した者」のすべての要件を満たす者を予定しており、選考スケジュールは一般の選考に準じる。なお、不合格になった場合でも、翌年度の受験が可能。

②合格発表の前倒し:
例年10月中旬に発表していた合格発表(令和4年度試験では10月14日)を、民間企業の内定式(10/1~)より早い、9月下旬に変更し、受験者が進路決定を早められるようにする。

③集団面接の廃止:
2次試験の面接について、集団面接を廃止し、個人面接のみを行う。なお、個人面接については十分に能力実証が図れるよう面接内容を充実させる。

④社会人特例選考における年齢要件の緩和:
社会人特例選考の年齢要件を40歳以上から25歳以上で社会人経験が2年以上ある者(※)に引き下げ、社会人特例選考受験者のみが希望できる免許取得期間猶予(合格後2年以内に必要な免許状を取得し、免許取得後に採用となる)の対象者を拡大し、民間企業からの転職希望者等が受験しやすくする。
※ただし、受験に必要な免許状を取得済みの者又は令和6年4月1日までに取得見込みの者は免許取得期間猶予を希望することはできない。

⑤東京都公立学校正規教員経験者のカムバック採用:
途中退職した東京都公立学校正規教員経験者が教育現場に復帰しやすくするのを目的に新設。退職時と同じ校種等・教科(科目等)で受験する場合で、退職後10年を経過していない者(令和5年度実施選考においては平成26(2014)年3月31日以降に退職した者)について、1次選考を免除する。

なお、詳細な情報については、3月下旬に発表予定の「令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)実施要綱」で示すとしている。



東京都教育委員会:令和5年度東京都公立学校教員採用候補者選考(6年度採用)における選考方法の見直しについて
https://www.kyoinsaiyopr.metro.tokyo.lg.jp/recruit/data/pdf/senko_minaoshi.pdf