2018.11.01

日本語大好き芸人 レフト鈴木の コントで鍛える 語彙トレ【第2回】

「日本語大好き芸人」の悩み

皆さんこんにちは。レフト鈴木です。2回目の語彙トレです。今日は日本語検定1級を持つ僕ならではの悩みについてお話ししたいと思います。それは、「周りの言葉遣いが気になる」ということ。友人や芸人仲間が話している言葉はもちろん、テレビのテロップや街の貼り紙等、とにかく目や耳に飛び込んでくる日本語という日本語が気になってしまうのです。特によく言う「ら抜き言葉」や「れ足す言葉」なんかは耳にすることが多いです。敬語も謙譲語と尊敬語がごっちゃになっていたりと、勉強する前は全く気にならなかったことがすごく気になってしまいます。

「おふくろの味」にツッコミたい!

そこから派生して、文法的には間違っていなくても、一瞬「ん?」となってしまう言葉も目に付くようになってしまいました。例えば飲食店で見かけた「おふくろの味」という言葉に、「ん? おふくろって誰の? 家によって違うから『おふくろの味』なんじゃないの?」と首を傾げたり、塗り薬の「適量を塗ってください」という言葉に、「いや、その適量がどのくらいなのかを書いてよ!」と少し苛立ったりと、何だか忙しいです。それと映画の予告編なんかも気になることが多いです。例えば「シリーズ最高傑作!」とか言われると「いや、そりゃそうだろ!『前作の方が面白いよ!』とか言われて誰が見るんだよ!」と思ってしまったり、「ラストに大どんでん返しが! あなたは必ず騙される!」とか言っていると、「いや、それ言っちゃったら大どんでん返しにならないだろ!『騙される!』って聞かずに騙されたかったよ!」とどうでも良い事を考えてしまいます。

でもそんな部分も含めて僕は日本語が大好きです。ちょっと付け入る隙があるくらいの方がこうやって楽しめますからね! これからも気になった言葉を見つけたら報告していきたいと思います!さあ、それでは慣用句の間違い探しクイズに行ってみましょ〜。今回もクイズとコント、どちらもお楽しみくださいね!

「くりおねtube」も見てね!

さて、今回は何問正解できたでしょうか?出題する側としてはいかに、「それっぽい」慣用句を考えるかで頭を悩ませるところではあるのですが、出題者側の気持ちが分かるようになるので、皆さんも何かを勉強する際には「もしも人に問題を出すなら」という視点で考えてみると、面白いかもしれません。最後に少しお知らせさせてください! 僕達「くりおね」はYouTubeチャンネルを持っております! その名も「くりおねtube」です! ほぼ毎日くだらないことに挑戦したり、ご飯を食べに行ったりと、様々な動画をアップしていますので、良かったらチェックしてみてくださーい!

解答

ショートコント①
⑷×「歯の先が合わない」→○「歯の根が合わない」
意味:恐怖や寒さで震えること
⑴「横紙を破る」
意味:無理を押し通すこと
⑵「好事魔多し」
意味:良い事にはとかく邪魔が入りやすいこと
⑶「焦眉の急」
意味:危険が差し迫っていること

ショートコント②
⑵×「軸を曲げない」→○「節を曲げない」
意味:自らが正しいと思うことを頑なに守ること
⑴「夜を日に継ぐ」
意味:昼夜の区別なく物事を行うこと
⑶「胸襟を開いて」
意味:思っていることをすっかり打ち明けること
⑷「目を皿のようにして」
意味:驚いたりして目を大きく開く様子

ショートコント③
⑶×「掌を見る」→○「掌を指す」
意味:物事が明白なこと
⑴「よんどころ無い」
意味:仕方ないこと。やむを得ないこと
⑵「満面朱を注ぐ」
意味:怒りなどで顔を真っ赤にすること
⑷「惻隠の情を催す」
意味:心配したり、同情したりすること

レフト鈴木

1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。芸名の名付けの親はくりぃむしちゅーの上田晋也氏。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!? ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」、チバテレビ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。2013年日本語検定1級に認定。