「参考書を覚えるのに飽きた」「問題集を解くのが辛い」。長く受験勉強を続けていると,必ず一度はそうした「壁」にぶつかります。このコーナーでは,そうした受験生の悩みを,教採のカリスマ・ジーニー永井先生が,「魔法のように捗る学習術」で解消! 実践すれば,必ず効きます!
2019.05.23
「参考書を覚えるのに飽きた」「問題集を解くのが辛い」。長く受験勉強を続けていると,必ず一度はそうした「壁」にぶつかります。このコーナーでは,そうした受験生の悩みを,教採のカリスマ・ジーニー永井先生が,「魔法のように捗る学習術」で解消! 実践すれば,必ず効きます!
ご質問ありがとうございます。このご質問にはまず,「過去問は『問題を解けばよい』というものではありません」とお答えしておきたいと思います。というのも,過去問は,単に問題を解いて「正解○問」「不正解○問」という結果を出すのではなく,内容をつかむための学習につなげることで,最大の効果を発揮するものだからです。問題文に,解答や解説を書き込み,さらには,分からない用語を自分自身で調べるなど,「参考書」と同様の使い方をして,「深い理解」を目指す必要があるのです。
例えば,次ページの下に掲載している問題は2018年夏の埼玉県の実施問題です。正答は「2」で,「スクールソーシャルワーカー」ではなく,正しくは「スクールカウンセラー」の説明文です。「深い理解」のためには,4つの選択肢の内容(と解説)に着目して目を通していきます。すると,選択肢1からは「教育相談と生徒指導の違い」,2では「スクールカウンセラーの職務内容」,3では「教育相談の技法」,4では「アサーショントレーニングの内容」を知識として得ることができるのです。
おおよそ3年分くらいの過去問をこのような手法で読み解いて,「深い理解」をしていけば,合格に必要な実力を養うことができるでしょう。
また,現行(旧)学習指導要領に基づいた古い過去問に取り組むのは,無駄と考える受験生もいるようです。しかし,学習指導要領は,新旧の違いとともに,どのように出題するかを見ていくことが大事です。どのような言葉を空欄補充にしているのか,どのような分野・領域を中心に出題しているのか,そこをつかみましょう。
本名, 永井大樹。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。教員採用試験の合格請負人として全国の大学での講演やプログラムの開発に携わる。膨大な人数の教員志望者のカウンセリング実績を持つ。現在は,淑徳大学総合福祉学部教育福祉学科専任講師