「参考書を覚えるのに飽きた」「問題集を解くのが辛い」。長く受験勉強を続けていると,必ず一度はそうした「壁」にぶつかります。このコーナーでは,そうした受験生の悩みを,教採のカリスマ・ジーニー永井先生が,「魔法のように捗る学習術」で解消! 実践すれば,必ず効きます!
2019.08.02
「参考書を覚えるのに飽きた」「問題集を解くのが辛い」。長く受験勉強を続けていると,必ず一度はそうした「壁」にぶつかります。このコーナーでは,そうした受験生の悩みを,教採のカリスマ・ジーニー永井先生が,「魔法のように捗る学習術」で解消! 実践すれば,必ず効きます!
受験直前期は,教育実習とも重なり,非常に多忙です。そんな時期に,教育法規の条文を暗記しようとするのは,正直厳しい。だからこそ,法規は早めに対策してほしいのですが,今さら言っても仕方ありません。この時期からできる最善の策で備えましょう。
それは,単純ですが,よく出る法規を押さえること。『教員養成セミナー2019年2月号』や『教職教養の過去問』(時事通信社)には出題頻度表が付いているので,これを活用し,把握しましょう。
とは言うものの,試験で出るとこだけに絞ったとしても,まだまだ条文はたくさんありますよね。こんなに覚えられないよ! と思う読者も多いでしょう。
そこで,条文を効率よく覚えていく方法を紹介します。
下のいじめ防止対策推進法の第11 条と第12 条,第13条を見てください。
同法第11 ~ 13 条は,「いじめ防止基本方針」を規定する内容ですが,実は押さえるべきところは,太字にした主語と述語のみなのです。「文部科学大臣(国)」はいじめ防止基本方針を「定めなければならない」。「地方公共団体」は「努力義務」。「学校」は「定めなければならない」。これだけ覚えておけば,いじめ防止基本方針について,誰が定めるとされているのか試験で問われても答えることができるでしょう。
このように,試験に出る法規のうち,誰が(主語),何をするのか(述語)ということをまとめていくと,効率よく学習が進みます。もし自分でまとめる時間がない方は,『教員養成セミナー2018年11月号』の「教育法規これだけブック」を参考にするとよいでしょう。
教育法規の問題には,空欄補充問題や正誤判定問題以外にも,法令名を問う出題もあります。例えば,地方公務員法と,教育公務員特例法などは条文も似ていて,混同しがちです。しかし,これも簡単に判別することができます。
具体的に見ていきましょう。次ページの条文を見てください。どちらが教育公務員特例法の条文で
しょうか。
太字にした主語に注目してください。教育公務員特例法は教育公務員について定めたもの,地方公務員法は公務員一般について定めたものです。そのため,教育公務員特例法(上の条文)の主語は,地方公務員法(下の条文)で使われている「職員」ではなく,「教育公務員」となっているのです。
このように主語から法令名を判断することもできるのです。これは空欄補充問題や正誤判定問題でも応用できるテクニックなのでぜひ活用してみてください。