面接試験では、どこがどのように評価されるのでしょうか。受験生が疑問に思うことの多い面接試験の基礎知識をQ&A形式で解説します。
2018.06.22
面接試験では、どこがどのように評価されるのでしょうか。受験生が疑問に思うことの多い面接試験の基礎知識をQ&A形式で解説します。
●A1. 「人物」を最重視しています。入室から退室にいたるまでの間、頭のてっぺんから、足のつま先まで、細かくチェックされています。
面接試験の評価の観点は自治体によって異なりますが、主だったものとして、下のようなものを挙げることができます。
人間性や熱意、協調性など、筆記試験では問われない項目が多くあることが分かるでしょう。面接官は、これらの項目を通じて、受験生の“人物”を見極めようとしています。一般的には、これらの項目について、4〜5段階で採点がなされ、総合点が算出されます。入室から退室の間、表情や目線、動作まで、隅々までチェックされているので、気を抜くことはできません。
●A2. 教育委員会の人事担当者や指導主事、現職・退職した校長先生などです。受験生の心理にも大変精通しています。
面接官には、上記の他、民間企業の人事担当者やPTAの保護者が加わることもあります。人数は2〜4人程度が一般的です。
面接官は、いずれも何十年も教育に携わってきたキャリアをもつ「大先輩」で、何人もの受験生を見てきた経験があります。受験生の下手な「ごまかし」は、すぐに見抜いてしまいます。
受験生は、虚勢を張らず謙虚に、かといって萎縮しすぎることもなく、適度な緊張感を持って臨むことが大切です。
●A3. 個人面接の場合は20〜30分程度が一般的です。時間内に、面接官とどれだけ「対話」できるかが、合否のカギを握っています。
面接の長さは自治体によって異なりますが、個人面接の場合は20〜30分程度というケースが多いようです。
大切なのは、時間内に面接官とできるだけ「対話」することです。面接官は、一日にたくさんの受験生を見ています。一方的に長々と話す受験生よりも、対話を重ねた受験生の方が、印象にも残りやすいのです。面接官の質問には要点を手短に答え、面接官から次の質問を引き出し、「キャッチボール」をするよう心掛けましょう。
●A4. まずは「どんな教師像を持っているか」です。その他の質問は、2つのタイプに大別できます。
①受験生が提出した願書などをもとにした質問、②教育課題全般について受験生の考えを問う質問、です。
必ず、自分の目指す教師像は明確にしておきましょう。また、①の質問に備え、受験生は面接試験の前に自分が提出した願書に必ず目を通す必要があります。
②の質問に対しては、教育課題について、自分の考えを整理しておく必要があります。重要なのは、参考書の模範解答を暗記「しない」こと。借り物の言葉は必ず見抜かれます。
●A5. 「模擬面接」を重ねるのが最も効果的。本誌p.9の記事を参考に練習を!
面接は、場数を踏むことが最も効果的。仲間同士で模擬面接を行うと、試験官役も経験できるので、評価する側の視点も身に付きます。
また、大学の先生や知り合いの教員などにも試験官役を依頼し、適度な緊張感の中で練習するのも効果的です。緊張感ある面接特訓は、「教員養成セミナー2018年8月号」のp.9からのPART2で、記事と映像にまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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