2021.08.30

実力チェックテスト【教職教養】教育時事

2020年夏に出題された教職教養の教育時事の問題に挑戦してみよう!

【問題1】「教育の情報化に関する手引」

【1】 「教育の情報化に関する手引」(文部科学省 2019年12月)に関する内容として誤っているものを選べ。

⑴ 「教育の情報化」とは,情報通信技術の,時間的・空間的制約を超える,双方向性を有する,カスタマイズを容易にするといった特長を生かして,教育の質の向上を目指すものである。
⑵ 「教育の情報化」は,情報教育,教科指導におけるICT活用,校務の情報化の3つの側面から構成されている。
⑶ 今回改訂された学習指導要領においては,前回同様「情報活用能力」を学習の基盤となる資質・能力と位置付け,教科等横断的にその育成を図ることとした。
⑷ 「情報活用能力」は,世の中の様々な事象を情報とその結び付きとして捉え,情報及び情報技術を適切かつ効果的に活用して,問題を発見・解決したり自分の考えを形成したりしていくために必要な資質・能力である。
⑸ 小学校及び特別支援学校小学部の学習指導要領においてICTの基本的な操作を習得するための学習活動及びプログラミング教育を各教科の特質に応じて計画的に実施することとされた。

【問題2】「第3期教育振興基本計画について(答申)」

【2】次の各文は,「第3期教育振興基本計画について(答申)」(中央教育審議会 2018年3月)において示された「今後の教育政策に関する基本的な方針」の一部である。(  )に入る適語をそれぞれ選べ。

1.夢と志を持ち,( ① )に挑戦するために必要となる力を育成する
2.社会の持続的な発展を牽引するための多様な力を育成する
3.生涯学び,活躍できる環境を整える
4.誰もが社会の担い手となるための学びの( ② )を構築する
5.教育政策推進のための( ③ )を整備する

ア ネットワーク 
イ 基盤 
ウ 可能性
エ 限界
オ セーフティネット
カ 環境
キ 共同体
ク 体制
ケ 自分

【問題3】「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」

【3】次の各文は,「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(中央教育審議会 2016年12月)の「第1部 学習指導要領改訂の基本的な方向性」の「第4章 学習指導要領等の枠組みの改善と『社会に開かれた教育課程』」の一部である。(  )に入る適語の正しい組み合わせを選べ。

○ これからの教育課程や学習指導要領等は,学校の創意工夫の下,子供たちの多様で質の高い学びを引き出すため,学校教育を通じて子供たちが身に付けるべき資質・能力や学ぶべき内容などの全体像を分かりやすく見渡せる「学びの地図」として,教科等や学校段階を越えて教育関係者間が共有したり,子供自身が( ① )を自覚する手掛かりを見いだしたり,家庭や地域,社会の関係者が幅広く活用したりできるものとなることが求められている。( ② )が,学校と社会や世界との接点となり,さらには,子供たちの成長を通じて現在と未来をつなぐ役割を果たしていくことが期待されているのである。
  (中略)
○ これらをまとめれば,新しい学習指導要領等に向けては,以下の6点に沿って改善すべき事項をまとめ,枠組みを考えていくことが必要となる。
⑴ 「何ができるようになるか」(育成を目指す資質・能力)
⑵ 「何を学ぶか」(教科等を学ぶ意義と,教科等間・学校段階間のつながりを踏まえた( ② )の編成)
⑶ 「どのように学ぶか」(各教科等の指導計画の作成と実施,学習・指導の( ③ ))
⑷ 「子供一人一人の発達をどのように支援するか」(子供の発達を踏まえた指導)
⑸ 「何が身に付いたか」(( ④ )の充実)
⑹ 「実施するために( ⑤ )」(学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策)

ア ①学びの意義 ②指導計画 ③実施と評価 ④学校教育 ⑤何が必要か
イ ①学習成果 ②指導計画 ③改善・充実 ④学習評価 ⑤どう連携するか
ウ ①学びの意義 ②教育課程 ③改善・充実 ④学習評価 ⑤何が必要か
エ ①学習成果 ②指導計画 ③改善・充実 ④学校教育 ⑤何が必要か
オ ①学びの意義 ②教育課程 ③実施と評価 ④学校教育 ⑤どう連携するか

【問題4】「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」

【4】「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」(文部科学省 2019年5月)で示されている内容について,誤っているものを選べ。

⑴ 虐待を受けたと思われる子供を発見した場合は,虐待の事実が必ずしも明らかでない場合であっても専門機関等へ通告する。
⑵ 児童相談所の専門機関が虐待の有無を判断することを踏まえ,早期対応の観点から専門機関等へ通告する。
⑶ 保護者から虐待の情報元に関する開示を求められた場合は,保護者との関係を維持するために,情報元を保護者に必ず伝える。
⑷ ドメスティック・バイオレンス(DV)により子供に心理的な外傷を与えることも虐待の一つとして定義する。

【問題5】「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」

【5】次の文は,「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」(中央教育審議会 2019年1月)の「学習評価の基本的な枠組みと改善の方向性」の一部である。(  )に入る適語をそれぞれ選べ。

○ 学習評価は,学校における教育活動に関し,児童生徒の学習状況を評価するものである。
 現在,各教科の評価については,学習状況を( ① )に捉える「観点別学習状況の評価」と,これらを総括的に捉える「評定」の両方について,学習指導要領に定める目標に準拠した評価として実施するものとされており,観点別学習状況の評価や評定には示しきれない児童生徒一人一人のよい点や可能性,進歩の状況については,「( ② )」として実施するものとされている。
○ 今回の学習指導要領改訂では,各教科等の目標や内容を「知識及び技能」「思考力,判断力,表現力等」「学びに向かう力,人間性等」の資質・能力の三つの柱で再整理している。
 これらの資質・能力に関わる「知識・技能」「思考・判断・表現」「( ③ )」の観点別学習状況の評価の実施に際しては,このような学習指導要領の規定に沿って評価規準を作成し,各教科等の特質を踏まえて適切に評価方法等を工夫することにより,学習評価の結果が児童生徒の学習や( ④ )に生きるものとすることが重要である。

ア 主体的に学習に取り組む態度
イ 学級運営の実践
ウ 積極的に情報を活用する態度
エ 系統的
オ 教師による指導の改善
カ 到達度評価
キ 段階的
ク 協働的に課題解決に取り組む態度
ケ パフォーマンス評価
コ 分析的
サ 学校評価の見直し
シ 個人内評価

【問題6】「いじめの防止等のための基本的な方針」

【6】次の文は,「いじめの防止等のための基本的な方針」(最終改定:2017年3月)の一部である。(  )に入る適語の正しい組み合わせを選べ。

○ いじめに係る行為が止んでいること
 被害者に対する( ① )な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)が止んでいる状態が( ② )継続していること。この( ② )とは,少なくとも( ③ )を目安とする。ただし,いじめの被害の重大性等からさらに( ④ )が必要であると判断される場合は,この目安にかかわらず,学校の設置者又は学校いじめ対策組織の判断により,より( ④ )を設定するものとする。

⑴ ①精神的又は肉体的 ②相当の期間 ③1か月 ④長期の期間
⑵ ①精神的又は肉体的 ②長期の期間 ③3か月 ④相当の期間
⑶ ①心理的又は物理的 ②相当の期間 ③3か月 ④長期の期間
⑷ ①心理的又は物理的 ②長期の期間 ③1か月 ④相当の期間

〈解答〉 【1】⑶ 【2】①−ウ ②−オ ③−イ 【3】ウ 【4】⑶ 【5】①−コ ②−シ ③−ア ④−オ 【6】⑶

〈解説〉
【1】⑶「前回同様」ではなく「初めて」が正しい。同手引「はじめに」を参照。その他の選択肢は同手引の,⑴⑵「第1章 社会的背景の変化と教育の情報化」「第1節 社会における情報化の急速な進展と教育の情報化」「2.『教育の情報化』について」「⑴教育の情報化について」,⑷「第2章 情報活用能力の育成」,⑸「第1章 社会的背景の変化と教育の情報化」「第1節 社会における情報化の急速な進展と教育の情報化」「2.『教育の情報化』について」「⑵教育の情報化の進展」を参照。
【3】同答申「第1部 学習指導要領改訂の基本的な方向性」「第4章 学習指導要領等の枠組みの改善と『社会に開かれた教育課程』」「2.学習指導要領等の改善の方向性」「⑴学習指導要領等の枠組みの見直し」を参照。
【4】⑶「保護者から情報元に関する開示の求めがあった場合には,情報元を保護者に伝えない」とされている。同手引「はじめに」等を参照。その他の選択肢は同手引き「【対応編1 日頃の観察から通告まで】」の⑴⑵「2.通告の判断に当たって」,⑷「1.通告までの流れ」を参照。
【6】同方針「第2 いじめの防止等のための対策の内容に関する事項」「3 いじめの防止等のために学校が実施すべき施策」「⑷学校におけるいじめの防止等に関する措置」「ⅲ)いじめに対する措置」を参照。



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