【教育ニュース】小学校の「算数」を、中高と同じ「数学」に統一すべきではないか──。学習指導要領の改定に向け、こんな議論が中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の作業部会で進んでいる。委員の間で賛否は分かれているが、議論の結果によっては時間割から算数が姿を消すこともありそうだ。
年度内の答申に向けた議論では、小中高の間で生じる学習の「段差」を取り払い、指導の一貫性や連続性を確保することが重要テーマとなっている。科目別の作業部会で統一論が浮上した背景には、「数学は算数より難しい別の教科」という印象を解消し、苦手意識を持つ児童生徒を減らす狙いがある。
文科省によると、海外では「数学」を意味する教科名に統一している国が多いが、日本では近代学校制度が始まった1872年以降、「算術」や「数学」など、小中で異なる名称が使われてきた。小学校で「算数」が使われ始めたのは1941年という。
文科省は4月の作業部会で「算数のまま」「数学に統一」「新名称に変更」の3案を提示。委員の間では、数学に統一する案を支持する意見が目立った一方、「日本の算数の授業には独自性があり、国際的にも評価されている」「数学に変わると、児童や教師が難しさを感じる」といった慎重論も出ている。
文科省の担当者は「数学的素養は文系・理系を問わず必要だが、早い段階で苦手意識を持って離れてしまう子もいる。小中高で学びを円滑につなぐにはどうすればよいか考え、改善していきたい」としている。
中教審は夏ごろまでに意見を取りまとめ、年度内の答申を目指す。新要領に基づく授業の全面実施は、小学校では2030年度以降となる見込みだ。
時間割から「算数」消える? 「数学」に名称統一案―指導要領改定で議論(時事ドットコム)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026050600413&g=soc
