勝負の残り180日 「ライバルに言えなかった!」 合格者が明かす コノ学習法
●合格者の「秘密の学習法」伝授します!
いよいよ勝負の2019年がスタートしました。この夏の受験生は,泣いても笑っても,本番まではあと約180日しかありません。でも,中には,全然学習が進んでいないという人や,ほかの受験生とくらべて学習ができているのか遅れているのかよく分からないと不安になっている人も多数いることでしょう。
そこで今号の特集2では,実際に合格を勝ち取った合格者を取材し,本番まで残り180日間という時期から,どのような学習をしていったのか教えてもらいました。取材したのは,計6人の合格者。うち3人は現役で合格を勝ち取った同じ大学のゼミ仲間。あとの3人は社会人,大学推薦,再チャレンジで合格したという立場の受験生です。
残り180 日時点での学習進度は,6人ともまったくばらばら。コツコツ進めてきた人も,中にはまったく進めていなかった人もいますが,本番までに,それぞれの最適な学習法を見つけて,見事合格を勝ち取りました!
本特集を読んで,マネできるところがあれば,こっそりマネさせてもらって,年明けからガシガシ学習を進めていきましょう!
年明けスタートでも間に合う!? “現役” 合格者3名が伝授する 必勝対策法
大学の同じゼミ仲間として2018年夏実施試験の合格を勝ち取った境明日香さん,唐津俊さん,古沼咲希さんの3人。勝負の分かれ目となるラスト6ヵ月間は,どのような対策を重ねていたのでしょうか。使っていた参考書や問題集,ノートなども含め,“ 現役合格” を果たすための必勝対策法を紹介していきます。
※ 取材協力:明星大学教職センター
●STEP1( ~2月)過去問分析で受験自治体の出題傾向を把握
教職教養,一般教養,専門教養のうち,自治体による出題傾向の差が最も大きいと言われるのが教職教養です。そこで境さんは,過去10 年分ほどの過去問を入手。どの分野からよく出ているかを確認しました。すると,想定していなかった事実が,次々と判明しました。
年明け前に,約10 年分の過去問を一気に解いてみたという古沼さん。専門教養(小学校全科)では,学習指導要領がたくさん出ること,その中でも各教科の目標がよく問われることなどを把握し
ました。さらには,学習指導要領の中でどのような用語がよく問われるかの傾向も見えてきました。
一方,唐津さんは「川崎市の筆記試験は,どの分野・領域からも満遍なく出る」という情報を事前に入手していました。そのため,過去問は1月頃にざっと目を通しただけで,すぐに参考書と問題集を活用した対策に移りました。
●STEP2( ~ 3 月)問題集& 参考書を使って学習
唐津さんの学習法は,参考書を2単元分読んだ後に,問題集の該当部分を解き,間違ったところを参考書に戻って確認するというもの。筆記試験対策としては“ 王道” とも言えるオーソドックスな学習法です。
境さんが受験する千葉県・千葉市の専門教養(小学校全科)は,国語・算数・社会・理科・外国語の5教科のみ。このうち,社会と理科には苦手意識があったことから,国語・算数・外国語とは学習の仕方を変えました。
苦手意識のある社会と理科は,いきなり問題集を解いても全く歯が立たないと考え,事前に参考書で勉強をした上で,問題集を解くようにしました。
古沼さんの筆記試験対策は,教職教養と一般教養は問題集のみを活用。専門教養(小学校全科)のみ,参考書も活用しました。勉強がある程度進んだ段階で,教職教養については全国の頻出過去問
を集めた過去問集も活用しながら,実力を高めていきました。また,重要用語は,必要に応じて単語
カードを作って暗記しました。
●STEP3 ( ~ 4 月)筆記試験の“ 鬼門” 領域を攻略
過去問分析を通じて,埼玉県の専門教養(小学校全科)では学習指導要領からよく出ることを押さ
えていた古沼さん。ここで,しっかりと得点を稼ぐことが,合格する上で不可欠だと考えました。
そこで,市販されている「小学校学習指導要領」を入手。問われそうな重要用語を片っ端から暗記していくことにしました。
境さんが受験する千葉県・千葉市は,ローカル問題がたくさん出ます。ローカル問題は,参考書や
問題集では対策できないため,Webサイトから関連資料を出力し,それをファイリングするなどしてオリジナルの参考書・問題集を作成しました。