テーマ解説
2018年夏実施試験から、出題が急増したテーマが学校の働き方改革だ。教員の多忙化が社会的に問題視される中、働き方改革の考え方と概要を問う問題が目立った。2019年夏以降の試験でも出題が予測されるホットなテーマだ。
2018.08.24
2018年夏実施試験から、出題が急増したテーマが学校の働き方改革だ。教員の多忙化が社会的に問題視される中、働き方改革の考え方と概要を問う問題が目立った。2019年夏以降の試験でも出題が予測されるホットなテーマだ。
「働き方改革」と聞くと、「教師がゆとりをもって働けるようにするための改革」と想像する人も多くいます。確かに、そうした一面があることは確かですが、最終的な目的は、従来の日本の教育水準を維持することにあります。
中央教育審議会が、2017年12月に発表した、働き方改革に関する中間まとめ「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」(以下、「中間まとめ」)では、働き方改革の背景・意義について、次のように記述しています。まずは、この基本的な考えを頭に入れておきましょう。
では、どのようにして、教員の働き方改革を進めるのでしょうか。中間まとめでは、①学校が担うべき業務と、そうでない業務を明確化し、教師がより専門性を発揮できる環境を整える、②勤務時間に関する意識改革と、時間外勤務抑制のための措置を講じる、といった方策が示されています。具体的には、地域や家庭との連携、教師の業務の一部を専門家などが担うといったことが挙げられます。
「学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)」(平成29年12月 中央教育審議会)に示された、「基本的には学校以外(地方公共団体、教育委員会、保護者、地域ボランティア等)が担うべき業務」の内容として、適切でないものを選べ。
① 登下校に関する対応
② 放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導された時の対応
③ 学校徴収金の徴収・管理
④ 部活動の指導
⑤ 地域ボランティアとの連絡調整
●【解答】④
「学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)」(平成29年12月 中央教育審議会)を参照。④は「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」と示されている。これ以外にも、「教師の業務だが、負担軽減が可能な業務」なども同資料では示されている。